古河文学館(コガブンガクカン)
茨城県内初の⽂学館。古河ゆかりの作家、詩⼈の作品など貴重な資料が展⽰されています。
口コミ・評価一覧
古河文学館
古河歴史博物館のすぐそばにある「古河⽂学館」は大正ロマンの⾹りが漂う趣のある洋館です。、歴史⼩説の第1⼈者である永井路⼦、推理作家の⼩林久三、時代⼩説から現代⼩説まで幅広く活躍中の佐江衆⼀、詩⼈の粒来哲蔵、粕谷栄市、⼭本⼗四尾、歌⼈の沖なな...
お盆休み中に初めて訪れました。夕方から行燈まつりが行われるため、その準備で多くの直方体形の行燈が館外・館内に積まれていました。本館内部は落ち着いたレトロな雰囲気で、受付フロアの一角に大きなホーンの付いた蓄音機が設置されており、希望によってSPレコードを鑑賞できるとか。また古河文学の書籍を収めた書棚が並ぶ図書コーナーもあります。展示室は3室で「古河城芳流閣の決闘~南総里見八犬伝」「鷹見久太郎とコドモノクニ「童画を確立した人々」」「永井路子が描く鎌倉殿と御家人たち」を現在の企画展として行っています。第1室では、南総里見八犬伝の初版本の巻数に圧倒され、改めて長編作品であることを認識しました。歌舞伎で演じられた「芳流閣の決闘」を題材とする錦絵は美しい。第2室では、大正11年創刊の絵雑誌「コドモノクニ」とその後継誌「コドモノテンチ」の表紙絵や挿絵が多く展示されており、これらの絵雑誌から有名な童謡(北原白秋作詞「あめふり」等)が数多く生まれたこと、また雑誌創刊者の鷹見久太郎は国宝肖像画で有名な古河藩家老・鷹見泉石の曾孫であることを初めて知りました。第3室では、古河出身の歴史小説家・永井路⼦の鎌倉期を題材とした作品(かつてのNHK大河ドラマ「草燃える」の原作群)の資料を展示しています。この時代を解釈する上で、永井作品の記述は、学問上の一学説と認められるほど説得力あるものだと言うことも初めて知りました。