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バトンでつなぐ夢!部員たちの陸上にかける熱い姿

陸上強豪校の土浦第二中学校陸上部

2016年、茨城県南の新人戦で男女総合アベック優勝を果たし、男子は県南大会で総合3連覇を達成。 県大会では男子400mリレーで頂点に立った土浦第二中学校陸上部。2017年6月の総合体育大会での総合連覇やリレーで悲願の全国出場に挑む部員たちの姿を追いました。

(※内容は2017年4月25日時点のものです)

勝者のサイクルを生み出す独自のトレーニング方法

大切にしているのは勝敗ではなく、「感謝」の表現

国体の出場経験がある密本則幸監督、熱い指導で部員を導く杉本高久監督が就任して以来、茨城の中学陸上界で頭角を現している土浦第二中学校陸上部。これまでの歴史の中で、昭和50年代、平成初期に引き続き、第3期の黄金時代の到来を予感させる活躍ぶりを見せています。

その練習方法を覗いてみると、意外にもハードなトレーニングはなく、オフの日も充分にあります。部で大切にしているのは勝敗ではなく、「感謝の気持ちを日々の活動で表現しよう。そして感動という恩返しをしよう」という目標を体現すること。そのために最も力を入れているのが、正しいフォームを身につける練習です。陸上強豪校の映像をチェックし、一流選手の動き方を真似て、身体に落とし込む。ときには、タブレットで自分たちのフォームを録画しながら、理想に近づけていく。そして常に部員同士が互いの形について指摘し合い、その中で人の動きを見る力が養われ、自分のフォームも改善されます。すると自ずと必要な筋力がつき、タイムが自然と伸びていくのです。

「頻繁に近隣の中学校と合同練習を実施して、各校の監督のさまざまな指導を全て受け入れ、チャレンジする。それらを基に、全体練習以外のメニューは、個々で考えながら組み立てる。個人主義になりがちな陸上ですが、リレーや総合の部の種目を重視してチームワークを築き、全体のレベルアップも図っています」と密本監督。

それらの取り組みが年々積み重なり、二中は勝者のサイクルを生み出しているのです。

《顧問プロフィール》 (左)密本則幸監督 (右)杉本高久監督:陸上部の第3期黄金時代の礎を築いた密本監督は、今年度から土浦四中へ移動。過去2年間、密本監督のサポート役を担っていた杉本監督が指導のバトンを引き継ぐ。

個性あふれるメンバーをまとめるキャプテンたち

「みんな個性的で、一見まとまりがありませんが、やるときはきちっとやる。そして結果も出すメンバーたちです」。
大所帯をまとめるのは、陸上歴8年目で400mリレーの第一走者の鈴木雄馬キャプテン(3年)。人前に立って雄弁に語るタイプではありませんが、韋駄天のような走りを見せて、部全体を牽引しています。

そして、「走ることが大好きで、実力もあるメンバーが集まっている」という女子メンバーをまとめる境野友子キャプテン(3年)は「総体では市と県南大会の総合の部での男女アベック優勝を目指します」と意気揚々。

次第に練習に緊張感が帯びる中、6月の決戦に向けて、メンバー一同徐々にコンディションを高めています。

鈴木雄馬キャプテン(3年)/境野友子キャプテン(3年)

県新人戦で男子400mリレー優勝!

盟友4人で悲願の全国大会へ

昨年10月に開催された茨城県新人陸上競技大会の男子四継で栄冠を勝ち取ったのは、鈴木雄馬キャプテン、大前遼馬選手、見﨑遥也選手、久保田稜也選手の同級生メンバー。決勝戦では2位のチームとほぼ同着で、写真判定や千分の一秒のタイムを争った末、念願の優勝を勝ち取りました。アンカーの久保田選手は「3人の頑張りがなければ、絶対に勝てませんでした。みんなに感謝しています」との僅差を制した熱戦を振り返ります。

彼らは同じ学び舎に通い、いつも一緒に自主練習に取り組んでいる仲良し4人組。
鈴木選手以外は中学から本格的に陸上を始めたとのことですが、ここまで実力をつけてきたことは、彼らの絆と努力を表しています。バトンの受け渡しのときに動きをシンクロさせるという息の合ったチームプレーを武器に、7月に開かれる県大会で再び王者に輝き、そして全国という大舞台を目指して日々励んでいます。新人戦の決勝のタイムは46秒06。これはチームの新記録でしたが、鈴木選手は「43秒台も出せると思う。そして全中で優勝したいです」と日本一を目標に定めています。

総体まであと1ヶ月ほど。もうすぐ最後の戦いの火蓋が切られます。バトンをつなぐことは、心をつなぐこと。4人の想い、周囲の期待を力に変え、きっと全国で羽ばたいてくれることでしょう。

練習風景

注目選手の紹介

藤井魅羽さん(3年)
走り高跳び県総体で入賞することが目標。「練習中、成長が実感出来たときが一番嬉しい」とのこと。

渡邉美祥さん(3年)
目標は4種競技で関東大会出場を目指してトレーニング中。明るい笑顔でチームを引っ張る選手♪

学校、戦績の紹介

●陸上部の過去3年間(平成26~28年度)の主な戦績
土浦市陸上競技大会 男子の部総合、男子4×100mリレー3連覇
平成28年度 女子の部総合 優勝
県南陸上競技大会 男子の部総合 3連覇
県南新人陸上競技大会 男子の部総合 3連覇、女子の部 優勝
県新人陸上競技大会 男子の部総合 5位、男子4×100mリレー 優勝
関東陸上競技大会 平成28年度 女子四種競技 柴田侑佳選手 出場

○学校
雄大な霞ヶ浦や土浦の街並みが一望できる高台に位置し、今年で創立70年の歴史と伝統を誇る土浦第二中学校。真鍋小学校との小中一貫教育を通じて、「自主」「勤労」「共栄」を重んじながら、文武両道の日々を歩んでいます。

【土浦市立土浦第二中学校】
土浦市東真鍋町21-7
TEL:029-821-0808

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