『食遊三和』とは
農産物加工という魔法
(※内容は2017年11月25日時点のものです)
今年で結成11年目を迎える、古河市女性企業ネットワーク委員会『食遊三和』。旧三和地区で農産物の加工を得意とする農家の主婦たちが集まり、加工という魔法を使ってまた新たな商品として命を吹き込むこの団体は、遊び心を持って食を楽しむという想いから『食遊三和』と名付けられました。
農家の元気なお母さん方6名が発起人となり、体の中から元気になりますようにとの願いを込めて、無添加無着色の農産物加工品の製造や販売を行っています。
家族の健康を支える農家の母ならではのアイディアが詰まった食遊三和の商品は、体に良いと評判になり、市内のみならず、市外から足を運んでくださる方も増えてきているといいます。
食遊三和メンバーそれぞれの愛情とこだわりが詰まった『食遊三和 季節の元気セット』は、食の安全性とおいしさが高く評価され、2011年に古河ブランドとして認定されました。
食遊三和季節の元気セット
メンバー6名の商品が詰まったギフトセット。(2500円~、内容は季節によって異なる。電話問合せ0280-76-0103)
☆いばらきデザインセレクション2008『審査員奨励選定受賞』☆
<選定コメント>それぞれがすごくおいしい。生産から商品作りまで、みんな知恵を絞って張り切っている姿に将来の農業が見える。
6名の化学反応
『食遊三和』の魅力
構成する6名のメンバーはそれぞれ、酪農・露地野菜・稲作・ハーブ・茶畑・食品加工など、異なった農業分野の生産を行っているため、各々の特性を活かした新商品の開発に取り組める柔軟性が、食遊三和の最大の魅力といえます。
委員長を務める荻野利江さんは、酪農を営む傍ら、味噌と蕎麦の加工を手掛けています。「水の代わりに牛乳を生地に練り込んで、蕎麦を作ってみたのですが、食遊三和のメンバーにそれを揚げてみたらどうかと提案され、『そばチップ』という新商品ができあがりました。メンバーのひとことが新たな商品を生み出すヒントになったり、コラボ商品が生まれるきっかけを与えてくれたりします」と語りました。
6名それぞれが違う強みを持っているからこそ、新しい化学反応を起こすことができる食遊三和の商品開発。和やかな雰囲気の中、10年間にわたり数々のコラボ商品が生み出されてきました。こうした組織は全国的に見ても珍しく、食遊三和の組織を参考にしたいと研修に来られる方はあとをたたないといいます。
『食遊三和』の活動
『食遊三和』の食育講座
家族の健康を守りながら地域に根差した活動をしたいとの想いから、食遊三和のメンバーは食育講座を開設し、年3~4回の体験講座を実施しています。
次世代を担う子どもたちへの食育活動として、トウモロコシ収穫体験やかまど炊きごはん体験、そば打ち体験など、ここでしか味わえない貴重な体験ができる講座が各種用意されています。
食遊三和メンバー6名が持つ本業の特性を活かし、季節にあわせて開催されています。
順風満帆に見える食遊三和の活動の中にも、暗い影を落とした時期がありました。
2011年に起きた東日本大震災の原発事故は、茨城県の農家に甚大な被害をもたらしました。県内の土壌から基準値を超える放射性セシウムが検出されたため、野菜や米などのすべての作物は全量廃棄となりました。食遊三和のメンバーも皆、生産した農産物はすべて廃棄処分となり、つらい時期が続いたといいます。
製茶・販売を営む鈴木雅子さんは当時のことを「新茶も全量廃棄になって先が見えない状態でした。食遊三和のメンバーも同じようにつらい思いをしていたので、みんなで泣きました。
でもそのなかでもメンバー同士で助け合い、励ましあいながら悲しみを乗り越えました。このメンバーがいたから頑張れたのだと思います」と振り返り、絆を再確認するかのようにメンバーと笑いあいました。
固い絆で結ばれた食遊三和のメンバーは、10年という月日をともに歩み、きょうも誰かの健康を祈りながら農産加工を行っています。次世代の未来を描く道しるべとして、食遊三和メンバーの活動はこれからも地域の人々を明るく照らし続けていくことでしょう。
そんな食遊三和メンバー6人の加工商品をご紹介!
≪加工品≫生そば・うどん・牛乳そばチップ・米味噌・黒大豆味噌
荻野 利江さん
荻野牧場 味工房
本業は酪農。娘のアレルギー症状を治すため、手作り味噌をはじめたことが加工のきっかけ。
食遊三和での体験講座はそば打ち体験。
荻野牧場 味工房
0280-78-0150
≪加工品≫ハーブソルト・ハーブシュガー・ハーブオイル・ハーブブレッド・ ドライハーブ・ハーブソープ
小山 玲子 さん
ガーデンブライト
ハーブの苗を育てており、ハーブ入りの調味料や雑貨の販売を行っている。
食遊三和での体験講座はハーブの寄せ植え体験、ハーブソープ作り体験。
ガーデンブライト
0280-78-2192
≪加工品≫梅干し(減塩6%)・カリカリ梅・らっきょう漬け・麹漬け・たくあん
八城 しずひ さん
漬物工房 四季
ネギや白菜などの葉物主体の専業農家。無添加と材料にこだわり、漬物加工を行っている。
食遊三和での体験講座はトウモロコシ収穫体験。
漬物工房 四季
0280-78-1392
≪加工品≫かりんエキス&ジャム・野菜 ジャム・辛味調味料・和紅茶・ 栗きんとん・焼き栗
鈴木 雅子 さん
丸太園手作り工房あぐりママしましょ!
猿島茶などのお茶を販売している。茶畑と併設する栗園があるため、栗の販売も行っている。
食遊三和での体験講座はブルーベリー摘み取り体験、栗拾い体験、せんべい焼き体験、リップクリーム作り体験。
丸太園手作り工房あぐりママしましょ!
0280-76-0103
≪加工品≫杵つき田舎餅・揚げ餅・玄米揚げ餅・はるちゃん揚げ・赤 飯・薬膳おこわ・栗おこわ
上野 さと さん
上野農産
コシヒカリをつくる稲作農家。自分の家で採れた米を使って餅つきをはじめたことが加工の原点。
食遊三和での体験講座はかまど炊きごはん体験。
上野農産
0280-76-3848
≪加工品≫薬膳ベーグル・ベーグルラスク・スコーン・田舎まんじゅう・古河おやき・手作り点心
船橋 智子さん
はなの台所
乳がんになったことがきっかけで食生活を見直し、無添加無着色のベーグル作りを開始。その他、地元で採れた野菜を使ったおやきなどの加工を手掛ける。
食遊三和での体験講座は地場野菜を使った料理教室。
はなの台所
0280-93-0001
カラダに優しい食遊三和の農産加工品
今日も誰かの健康を祈りながら農産加工中!
古河市女性企業ネットワーク委員会『食遊三和』についてのお問合せ
TEL:0280-76-0103
FAX:0280-75-1104